総合病院の小児科医としてリエゾン領域を担当をしております、小澤美和です。
そして、同病院のAYAサバイバーシップセンターの立ち上げに携わってまいりました。
小児科医として、常に子どもの成長・生活が背景にあることを忘れずに、疾患治療に取り組むことを叩き込まれたおかげで、AYA世代のみなさんの支援ニーズへの気づきのアンテナが少しだけ鋭敏でいられる気がしています。
今、がん診療において、AYA世代が注目されている中、経験値の少なさゆえに苦手意識を持つ支援者が多い現実があります。個々の支援ニーズや悩みの縦糸横糸で紡がれた模様は、一つとして同じものはありませんから、どんなにたくさんの経験を積んだとしても、いつも新しい出会いと言ってよいでしょう。経験がないから、と敬遠してAYA世代を孤立させることなく、AYA世代の持つしなやかさを信じ、本人の持つ医師を尊重する距離感を大切にしながら、向き合えると良いかもしれません。
このAYAweek2023への参加が、支援と情報につながることを容易にし、支援者同志の新しいつながりの始まりとなることを願っています。
一般社団法人 AYAがん医療と支援のあり方研究会
副理事長 小澤美和