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虫明 洋一

虫明 洋一なんのために生きるのか、生きる目的をしっかり定めて病気と闘いましょう。私の場合は、幼い娘の存在でした。慢性骨髄性白血病を発症したのは、1999年秋、37歳の時。息子は9歳、娘は4歳で「今自分が死んでしまうと、娘は将来、父親の顔を思い出すことはできない。少なくとも5年は生きないと」と気持ちを奮い立たせました。幸いにして、弟からの骨髄移植が成功して半年ほどで会社に復帰。三年後に再発が判明した際も分子標的型抗がん剤に助けられて今に至ります。家族、大阪府立成人病センター(現在の大阪国際がんセンター)の皆様、会社の同僚、医学の進歩、全てに感謝するばかりです。病気は決して歓迎すべきものではありませんが、闘病は自分を大きく成長させてくれたとも感じています。何より、正しいと思うことを貫き通す度胸がつきました。「上司からどう思われようと言うべきことは言う。命まで取られることはないんだから」そんな開き直りで会社人生を送ってきました。AYA世代のがん患者の皆さん、がんばりましょう。あなたの◯◯のために。
株式会社毎日放送代表取締役社長 虫明洋一

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