九州がんセンターで心理士をしています白石です。AYAweek2023の活動に、副実行委員長として参加しています。
20~30代(AYA世代)の人は年間2万人くらいがんになります。2万人と聞くとそれなりに多いようにも思いますが、同じ病院の中でもなかなか出会うことが少ないです。そのため実際にがんになったときにモデルになる人がおらず、こういった場合に何をしたらいいのだろう、何をするのが正解なの?と戸惑います。
人生のイベントには様々なものがあり、若い時はいろいろなきっかけで人間関係が広がります。職場や趣味、地域の活動などで仲間ができます。“がん”も一つの共通テーマであるようにも思います。病気を通じて仲間と出会うと、普段出会う人とはまた違ったつながりができるように思います。
AYA世代にがんを経験した人が繋がること、私はとても大きな力になるように感じています。多様性についていろいろなところで話題になっています。私の周りには、今もこれまでもたくさんの“がんという病気を経験した”AYA世代の人たちがいます。いろいろな病気、いろいろな仕事、いろいろな家庭、いろいろな人間関係、本当に人それぞれ違います。がんを経験した時のとらえ方も様々です。いろんなAYA世代の方とお話をしていると、それぞれに素敵な人生を送っているように感じます。
大変なことがあると、ひとりだと時々くじけそうになることもあるけれど、仲間がいます、独りじゃないんです。私はいつでもみんなと一緒に考えたり、時間を過ごしたりしたいと思っています。AYAweek2023を通して、多くの人が繋がっていくことを願っています。